イントロダクション

カンヌ映画祭を騒然とさせ、
賞レースの主役に躍り出た必見の問題作

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「事実は小説よりも奇なり」と言うが、まさに全米を震撼させたその事件は誰の目にも奇異に映った。1996年1月26日、世界的な化学メーカー、デュポン社の創業者一族の御曹司が、レスリングの金メダリストを射殺したのだ。変わり者として知られた大富豪と優秀なアスリートの間には、いかなる因縁があったのか。『カポーティ』で今は亡きフィリップ・シーモア・ホフマンにアカデミー主演男優賞をもたらし、ブラッド・ピットと組んだ『マネーボール』でも絶賛されたベネット・ミラー監督が、謎に満ちた事件の深層に切り込んだ問題作、それが『フォックスキャッチャー』である。

 

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アカデミー賞W主演男優賞ノミネート最有力!

完成前から注目が集まっていた本作は、2014年カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、その全貌を目の当たりにした業界関係者のド肝を抜いた。実話に基づく映画作りに定評あるミラー監督のいっそう洗練され、研ぎすまされた語り口に加えて、事件の加害者ジョン・デュポンに扮したスティーヴ・カレルの常人離れした演技に驚嘆の声が続出。さらにダブル主演を務めたチャニング・テイタム、実力派として名高いマーク・ラファロとの濃密なアンサンブルは、あらゆる観客の目と心を奪って離さない。センセーショナルな題材に最高級の演出&演技が揃い、並々ならぬ完成度の高さを誇る本作は、本年度アカデミー賞レースの“主役”と呼ぶにふさわしい必見の一作である。